書いて浮かべるブログ

書きながら考える

のんびりしたい私のアタマノナカ

算数の本を読んだ。

『「本当はすごい 小学算数」小田敏弘』を読んだ。内容は中学の受験問題についての本。

まえがきに書かれてるように、ターゲットは小学生だけでなくて、数学が得意でなかった人も含まれる。

問題を解きながら数学の面白さを伝えようとしている本なんだけど、その類似の問題は他の本でも見ることができるので、個人的に気になった箇所を書き出してみる。


大事なことは、"やって" みることです。具体的な値を入れてみたり、証明の過程を自分で追ってみたり、途中の計算を自分でやってみたり。(p022)

うむ、確かに。ただ読んだだけだとわかった気になりやすいからね。あとで問題を解こうと思っても解けない。式に値を入れて証明を追ってみると全然理解度が違う。

それに、"やって" みるのが大事なのは数学だけじゃない。いくら調べても人に聞いても、"やって" みないことには「まったくなんにも分からない」といっていいかもしれない。

人間、よく知らないものはみんな同じに見えます。(p158)

これもそう。知らない分野のことは区別がつかない。だんだんと興味を持っていろんなものを知っていくと、同じように見えるものでも違いがわかってくる。辞書やスマホだってそう。


こんな言葉を挟みながら、問題を解いていって、話は整数論グラフ理論へと移っていく。 数学の本とはいっても、数式はほとんど出てこない。まあ、これは他の数学書でもおんなじようなもん。

数学に限ったことじゃないんだけど、こういう話を付け加えながら授業をする先生に教わってたら、「数学なんて社会に出て役に立たない」って話にはならないんじゃないか、と感じた。数学の場合は、高度な数学を理解したり体験したりするために、基礎的な数学をする必要があるんだから、役に立つ立たないの問題じゃないし、直接あなたの役には立ってないかもしれないけど、実際社会の役に立ってるわけで。

何のために数学をするのか、そんなのは分からない。大抵は学歴を作ったりするために役立つか、好きだからするのかのどちらかだと思う。好きなことなら、したいからするだけだし、したくないことだから、何かしらの理由を作ろうとするんだろう。

誰かから学ぶときには、教科書に書かれていないことについて話し合うこともできるけど、独学の場合はそうはいかない。教科書的な本には著者の意見が語られることはあまりなくて、あったとしてもまえがきに少し書かれているくらい。一人で学ぶのがしんどくなった人のために、そういったページを設けておいてくれると良いなあ、そう感じた。