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「頑張る」って言葉が好きではない。


「頑張れ」はもちろん、「頑張ろう」と言われるのも好きでない。あなた勝手に頑張ったら? って感じる。

多くの人がなんとなく、とりあえず、「頑張ろう」とか「頑張って」って言うのが気に入らない。

頑張るってなんなんだろう。具体的に何を頑張るっていうんだ。

話の流れから理解できるのならともかく、挨拶代りのような「頑張れ」もある。実はただの挨拶なのかもしれない。


「あなたのベストを尽くせ」とか「一緒にベストを尽くそう」という趣旨のことが言いたいのはわかる。

だったらそう言えばいい。一体どれだけ省略するんだろう。ここは言わなくてもわかるだろ? っていう文化なのか。いや、はっきり言わないとわからないぞ。

そういえば、「わかるだろ?」って言うのが癖の人が居た。その人にそう言われたら、何のことだかわからなくても「はい」って答えた人は多かっただろうと思う。


「頑張れ」という言葉をまともに受け取り過ぎているのかもしれない。

そう言われたら、必ず成功できるように努力しなければならない、そうでなければおしまいだ。というふうに。

声を掛けるほうからすると、いたって簡単に「頑張って」という言葉を使っている。それほど「努力しろ」という意味は感じられない。


おそらく「応援してる」って意味の掛け声で、感嘆詞のようなものなんだろうな。「応援してるぞ」とは言いづらいから「頑張れ」なのか。

感嘆詞ということなら、「ああ」、「まあ」、「えい」などと同じ、それこそ挨拶の「おはよう」や「こんにちは」と変わらない使われかたをしているということで、意味を深読みし過ぎているということになる。


大辞林には『good luck:別れの挨拶語。ごきげんよう。幸運を祈る。頑張って!』とある。やはり、あまり深い意味はない励ましの言葉のようだ。

そこには、言葉が持っている意味だけでは伝えきれない、気持ちのようなものが乗せられているのだと思う。

「頑張る」の語義を眺めていると、『自分の意見を強く押し通す』という項目があった。

この表現なら受け入れられそう。この意味だと、「頑張れ」が意味するところは「お前の意見を押し通せ」といったところか、いい感じだ。


でも、さっき取り上げた good luck という雰囲気で言っているのなら、「頑張れ」って言われるのも悪くはないかな、と思った。