手順の決まってることでも初めてするときにはめんどくさい。
そんなことでもずっとやっていればだんだんなんにも思わなくなる。
それなりの時間は経っているんだけど、気持ち的な抵抗は最初の頃に比べるとかなり少ない。
面倒だと思っているのは脳だという話を昔聞いた。
やり始めるまでが勝負だということも。
辛い繰り返し作業でも、続けていれば負担は少なくなる。
そうなったら自動化されたということらしい。
反復するとできるようになるし、楽になる。
このことを人は昔からよく知っていた。
大抵のことはやっていればそれなりにできるようになっていく。
脳からすれば、体を使うことも頭を使うこともおんなじだ。
だから、「向いてないことはしない」というのは話がおかしい。
向いてなさそうだから、やってみる価値がある。といってもいい。
「やってればできるようになるから、何も考えずにやれ」
「やりたいことなら、努力を苦労とは感じないはずだ」
「向いてるかどうかはやってみないとわからないだろ」
こんな言い方では入ってこない。伝えようとしてるのではないのかもしれないけど。
ちゃんと相手の特性に合わせて、伝わりそうな言葉を選ぶ必要がある。
できるようになるというのは脳の好物のようで、周りから見たらくだらないと思われることでもスムーズにできるようになると快感を覚えるようになる。
そういう意味ではどんなことでも、何かきっかけさえあればはまり込む可能性があるということ。きっかけというのは結構すごいものだと思う。
例えば、パソコンを長く使っているとゴミが溜まってくるといわれる。たまにはクリーンインストールをする方がいいという話もある。
人も同じようなものなのかもしれない。
成長する能力は持っているのに常に過去の記憶を引きずっているから、生まれ変わることが難しい。
おそらく、前へ進むためにはすべてを記憶しておく必要がないのだと思う。
頭を空っぽにしてくれるものに熱中しようとしたり、過去をいつまでも覚えていて、少しでもいい思い出に変えようとしたりするのも、本当は前に進んでいきたいからなのかもしれない。
持っているものの良し悪しよりも、持っているものの使い方が大事だということを知っておこう。
そうしたことをきちんと伝えられているだろうか。