書いて浮かべるブログ

書きながら考える

のんびりしたい私のアタマノナカ

覚えることについて

記憶については、何度も繰り返し接していたら脳が大事なことと認識して覚えられる、とか。一度ですべて覚えているけど思い出せないだけ、という話もある。いったいどれが正しいのやら。

いや、どっちが正しいってわけではないのかもしれない。ショックな出来事は一回で脳に刻まれて忘れるのは難しいという。だけど、おそらくそれは一回で記憶されるのではないだろう。辛い出来事なだけに頭の中で何回、何百回も繰り返されることで記憶されるのだと思う。

草だらけの場所でも、そのうち人がいつも歩くところに道ができていく。同じように、脳内で何度も蘇るたびに強固な記憶になっていくのではないだろうか。となると、ぐるぐる思考は悪いというイメージがあるけれど、記憶するべきことをぐるぐるできるなら一つの才能とも言えそうだ。

一回聞いただけで覚えられるように見える人も、周りから見ただけではわからない。実は頭の中で何度も繰り返しているのかもしれない。本人が気づかないところで、たとえば夢に出てきたりして無意識に何度も繰り返している可能性だってある。

効率のよい勉強法などを見ると、一冊の本をサラッと何度も繰り返し読むのがいいとか、じっくり精読するのがいいとか一見逆のことが書かれている。これも書かれていることを何度も頭に思い浮かべるという意味で、結局は同じことを言っているのだろう。

昔からたくさんの人が挑戦してできなかったように、何も考えずに頭の中を空っぽにすることなんて普通の人はなかなかできないものだ。興味のあることを何度も思い浮かべていれば、それなりに覚えることはできるはず。

つまるところ、覚える方法があるとしたら、それは興味を持つこと。知りたい、そう思えればどんな方法でもいい。でも世の中の人が記憶術を知りたい! というようなときは、たいてい興味がなくてやりたくないこと、試験に合格しないと生活に影響する、そんな状況だろうから簡単には覚えられない。必要に駆られて学ぶという手もありそうだが、それでは主体性がない。楽しくない。できれば興味を持って学びたいもの。

ただ、難しく考えなくていい。興味が持てれば理由はなんだっていいので、先生の解説が面白いとか、容姿が好みとか、テキストのデザインが良くて触りたくなるとか。正直、興味が持てさえすればどんなことだっていい、内容には関係ないと思う。当然、Amazonのレビューがいいとかはまったくもって関係ないし、どうでもいい。でも、みんなと同じが好きな人にはレビュー評価が高いことは大事なことかもしれないが。

あれをマスターしたらかっこよく見られそうとか、稼げそうとか。そんな動機では脳がフルパワーを発揮しない。気になること、関心があることに取り組む。それだけでいくらでも覚えられると思う。歳を取って記憶力が落ちた、なんてのは多分嘘。覚えたいのに覚えられない、なんてのも勘違い。

じっくり感じてみてほしい、まだ本当に興味がある? って。もう大まかなことはわかっていて、惰性で続けているのでは。覚えようとする出来事に対して興味がなくなってきた、そういうことなんじゃないかな。