書いて浮かべるブログ

書きながら考える

のんびりしたい私のアタマノナカ

「様」や「さん」で敬意を示す

「〜様」という言葉について、ふと思った。

日本語はいろんなものに「様」をつけることができる。「お客様」や「お得意様」にはじまり、「お父様」、「お友達様」などなど。「先生様」は変だし言い過ぎだと感じるけど、気持ちが伝わらないわけではないだろう。

逆にいくら丁寧な言葉を使っているつもりでも、「様」がないだけで失礼な感じになってしまうこともある。例えば、「お客のご注文は以上でよろしいでしょうか?」みたいに「お客様」が「お客」になっただけで、他の丁寧な言葉が打ち消されてしまう。

もしかすると、「様」さえつけていれば、それほど失礼にはならないということなのだろうか。

それが「お客様の注文はこれで終わり?」だったとしても、「様」がついているだけでだいぶ印象が違ってくる。

自分の側に「様」がついていれば、まずはOKなのだろう。

相手のことを気遣っているという言いかたもできるけど、それだけ自分を持ち上げて欲しいという気持ちが強いのではないだろうか。

そういった気持ちをうまく使えば、良好なコミュニケーションをとることができるかもしれない。

家族に話しかけるときでも名前を省略するのではなく、「◯◯さん、どっか行こう」というふうに「さん」付けにしてみるとか、年下の人と話すときに「さん」付けが難しいなら「お前さん」でもいい。これは結構、変に思われるかもしれないが。

とはいえ、人に話しかけるときに敬意を表す「様」、「さん」などを使っていれば、他の言葉が多少おかしくても悪く思われることはないと思う。

ケンカのときに使ってみるのも良さそうだ。「◯◯さんがそんなこと言うのが悪い」だけでも少しはマシで、「〇〇様が〜」とか「お前さんが〜」となると争うのが馬鹿らしくなってくるのではないだろうか。

そう考えると、これは無駄な戦いを防ぐための日本人の知恵なのだろう。狭いところに密集して暮らすために、周りの人に気を使うのは仕方がなかった。しかし、そんなことばかり考えてたら精神がまいってしまう。だから、ほどほどに気を使って相手にも悪い思いをさせないためにどうするかを経験的に身につけた。それが「様」や「さん」を使って敬意を示すことだったのかもしれない。

それにしても、どうして人の名前を呼び捨ててしまうのだろう。それはやはり、敬意を持っていないからというのもあるだろうし、呼び捨てをしているから敬意を感じなくなるということも考えられる。

もし人間関係に悩んでいる人がいたら、まずは余計なもめごとを呼び寄せないために、いつも「様」や「さん」などをつけることからはじめてみてはどうだろうか。